映画「グリーンブック」あらすじ

1940年代、アメリカに住むイタリア系の移民の生まれのトニー。腕っ節が強く、用心棒もしている。しかしその日暮らしで金がない。
そんなトニーのもとに金払いのいい長距離ドライバーの依頼がくる。
依頼元を訪れてみると、豪奢な部屋に法衣をまとった礼儀正しい黒人の男がいた。
話を聞くと、どうやら黒人の天才ピアニストであるドンが、差別の激しいアメリカ南部のツアーにドライバーを兼ねた用心棒として同行してほしいという依頼だった。
危険な旅に頼りにしたのが腕っ節の強いトニーだったというわけである。
危険な長旅で帰れるのもクリスマスの直前である。妻との相談の上しぶしぶに依頼を引き受けるトニー。
トニーに旅の始まりに緑の冊子を渡される--黒人が宿泊できるホテルのリスト、グリーンブックである。
旅のはじまりから二人は価値観が合わない。トニーは言動や態度も粗野で教養がない。ドンはカタブツ。
そんな二人だが、お互いの価値観をぶつけあい、差別のアクシデント通して徐々に交友を深めていく。
ドンは行く先々で差別を受ける。バーでゴロツキに暴行を受けたり、警官に拘束されたりと、多くの困難が待ち受けていた。
そして多くの困難を乗り越えて、ついにツアーの最後の場所にたどり着く。
トニーはツアーの演奏会場であるレストランで他のツアー同行者の楽器伴奏者たち打ち解け、なぜドンがこの困難なツアーをやろうと思ったのかその理由を聞く。
そこにドンが現れるが、なんとそのレストランは黒人は食事がとれないことを伝統としたレストランであるという。
ドンは食事ができなければ演奏しないと支配人に言う。すると支配人はトニーは説得するように買収をもちかけた。
トニーはそんな流儀に反することはできないと、ドンと共にレストランを抜け出し、黒人のいるバーに向かってしまう。
そこにあったピアノでの演奏がその旅の最後の演奏だった。
トニーは仕事を負え、なんとか家に帰りクリスマスを家族と祝うことができた。
そこにドンがシャンパンをもって現れ、トニーたちは暖かく彼を迎え、物語は幕を閉じる。

映画「グリーンブック」感想

価値観の異なる二人が旅を通して交友を深めるという、欧米の映画ではよくありそうな話ではあった。
しかし、機知に富んだ演出がおっと思わせるしなかなか笑える。
ドンがトニーに薦められてフライドチキンを初めて食べるシーンや、トニーがドンから妻への手紙の書き方の指南を受けるところなどは、別のシーンにも活かされていて、お互いの良いところを受け入れて交友を深めることの大切さに気付かされる。
ドンはトニーから旅の安全をもらう代わりに、トニーに金銭だけでなく、マナーや言葉の使い方などを教えている。
差別の演出は映画だからオーバーなところもあるだろうが、こんなにもいやな気分になる差別があったことには驚かされた。
いまの社会では差別は少なくなっているかもしれないが、なかなか現実世界では、価値観の異なる人を受け入れる、というのは難しいことのように思える。
しかし、多様性を受け入れ、与え合うことで新たなものの見方をできるようになれるかもしれないということを教えてくれる。そんな作品だった。

映画情報サイト「映画の虜」