映画「ジョゼと虎と魚たち」あらすじ

犬童一心監督と、妻夫木聡×池脇千鶴が主演の映画。
妻夫木演じる恒夫は、女遊びはまぁまぁするものの、ごく普通に生活を送っている大学生。
そんな彼が、バイト先で耳にした「老婆が乳母車を押して道をさまよっている。」という噂から物語は展開してきます。
ある朝恒夫は、偶然噂の老婆と遭遇してしまい、思わず乳母車の中を覗こうとします。
すると、中には包丁を持った少女が。
この少女は池脇千鶴演じるジョゼなのですが、足が不自由で歩けないため外の世界を見るべく祖母に連れ出してもらっていたのです。
足のせいでまったく外出しないジョゼは、祖母が拾ってきたさまざまな種類の本を読みながら知識を増やすということもしていました。
その中のお気に入り「フランソワ―ズ・サガン」の著書から自分のことを「ジョゼ」と命名したようです。
恒夫は最初こそ興味本位でジョゼに近づいていましたが、彼女の作るおいしいご飯や不器用ながらも可愛さがあるところにどんどん惹かれて行きます。
ジョゼもそれは同じで、自分と違い素直に生き、優しくしてくれる恒夫へ好意を持つようになりました。
やがて2人は付き合うようになり、祖母が亡くなった後のジョゼ宅に恒夫と同棲することに。
最初は仲良く暮らしていた2人でしたが、次第に恒夫の心に変化が。
障がい者であるジョゼとの生活における我慢や苛立ちを隠せなくなってきたのです。
そんな中恒夫は、小旅行も兼ねて実家の法事にジョゼを連れて行くのですが、ジョゼは決心していることがあるのでした…。
決して障がい者との美しい恋愛を描いているわけではないこの映画。
観た後に考えさせられるものがあります。

映画「ジョゼと虎と魚たち」感想

見終わった後は、ショックでしばらく茫然としてしまいました。
映画自体は和やかに美しく進んで行くのですが、その内容のヘビーさにはショックを隠しきれませんでした。
映画の中では、ジョゼは終始恒夫に甘えている感じがして、そこがまたかわいいな~と思っていたのですが、ラストを観ると
「ジョゼの方が何倍も…いや、何百倍も大人だった!」と思えました。
恋愛における相手への思いやりっていろいろな形があると思うのですが、相手のことだけをただひたすら考えて決断ができる人って少ないと思うんです。
わたし自身も、どうしても自分の身の保身に走ってしまうときがあります…。
そういった「どうしたってこうなっちゃうよね。」という人間が、恒夫の中には見事に表されていると思いました。
自分が恒夫の立場だったら、ジョゼの立場だったらどういった決断をしていたか…そんなことを考えながら見て行くのも面白くなると思います。
ジョゼは障がいがある女性ですが、恒夫が別れたのは障がいのせいではないのでは…と人間の心の弱さについても考えさせられる作品でした。